僕が社長になってから20年。
その少し前までは家族経営の会社でした。
だから、社長の僕が父親だとすると、社員は親戚、
新卒の若い人は娘や息子のように思っているんです。
若い世代の社員たちが、
次の時代の「ノムラ合成」という会社を作っていくと考えています。
「ノムラ合成」は会社ではあるものの、
僕は「野村家」として大切に想っています。
社員が安心して働ける「家」でありたいと思うのです。
Aさん:
働いていて、上下関係とかそういうのは感じないですね。
お昼休憩のとき、年の離れた社員さんがお子さんの話をしていたりするので、
たまについていけないこともありますけど(笑)。
いい雰囲気なので、今後の参考になるかなぁという感じで楽しく聞いています。
Bさん:
私は一番新人に当たるので、
そこはやっぱり「皆さん先輩だなあ」と感じちゃいます。
自分から話を振るのは少し難しいかも……。
社長:
なるほど。
そこは先輩社員さんたちが少し気を使ってくれるといいよね。
Cさんはどうですか? このなかでは唯一の男性だけど。
Cさん:
私は特に先輩後輩の意識は感じないですね。
年齢は上だけど、対等という雰囲気がします。
でも頼られると嬉しいので、もう少し後輩がいたらいいなと思ったりもしますね。
Aさん:
総務部は上司が身近にいるので、頼れる場所がありますよ。
Bさん:
私はAさんに頼りっぱなしかもしれないです。
ものすごく細かい、例えばこの取引先の担当者は誰かとか、文房具や書類はどこにあるかとか。
上司は年齢が離れているので、そういうことは(年齢が近い)Aさんのほうが聞きやすいです。
社長:
今のBさんにとってのメンター(相談役)はAさんってことだね。
今の社内は30代前半がいなくて、そういう意味で社員の年齢層に空白の期間がある。
これは僕の責任ではあるんだけど、世代間の違いにおける空気感を埋めていくのが、
これからの「野村家」としての課題かなぁ。若手社員にとっては少し大変かもしれないけど。
Cさん:
今は世代間ギャップよりも、仕事を覚えることで頭が一杯になったりします。
与えられた仕事がたくさんあって、やりがいはとてもあるのですが。
Bさん:
皆さん職人って感じなので、自分の代わりはいないかも、いなくなったら大変だなあと思ったりしますね。
Aさん:
新人、若手社員としての役割ということではなくて、すぐに一人前扱いになるのはいいことだと思います。
社長:
なんか、無理してない? 大丈夫?
若手社員:(全員首を横に振る)
社長:
会社の方針として「休憩はしっかり取ること」「残業はしないこと」「社員が幸せであること」が会社の幸せであるというのがあって。僕もそのへんの理屈がわかってきたのが最近なので、社長としてはまだまだ若手。だから、逆にガンガン言ってくれたり、相談してくれるほうが僕にとっても勉強になるんです。
Cさん:
新しく入る新卒の社員さんも、どんどん相談してほしいですね。
一人で抱え込んでいても始まらないし、言ってくれたほうが私も助かります。
Bさん:
違う見方というか、新しい人ならではの視点で提案してくれると嬉しいです。
Aさん:
今は年上の方が多いので、
若い同年代の人がもっとたくさん会社に入ってくれるといいなと思います。
仕事以外の共通の話題ができると、もっと会社が楽しくなると思うので!
社長:
僕としては、みんなが一緒にできるコミュニケーション方法を、
会社の行事として年1回でもいいから取り入れたいなと思っていますよ。
そういうアイデアって若い人のほうが出るんじゃないかな?
Cさん:
もう少し若い人が増えたら、アイデアも出しやすくなるかなと思います。
社長:
会社を成長させていくこと。そのために、若手社員への技術教育は惜しまない。
僕は、これが今後の「野村家」を続けていく上で大事なことだと思っていますよ。
Bさん:
地域に根づく会社だということをCMでPRしましょうよ!「断熱材といえば!」みたいな(笑)。
Cさん:
いいですね。私は後輩も欲しいですし、あと社内で実験できる設備もあったら仕事が楽になるなと思います。
社長:
それはみんなの頑張り次第かもね。ようやく「野村家」も、若い人が活躍できる環境が整いつつあります。もちろん、僕も先輩社員ももっと皆さんを支えるし、サポートを続けていきます。さらに会社を大きくしていけるよう頑張りましょう!
若手社員:
はい!